むーだむくんのはじめてのぶろぐ

ラオスで日々感じたことや大好きなタイの音楽について発信していきます。

「和える」で出会った5つの言葉

「和える-aeru-(伝統産業を子どもにつなぐ25歳女性起業家)」
もともとJICAで務めているとある先輩に「和える」の活動を紹介してもらい、日本に一時帰国している際、たまたま大学の生協で見つけて即購入した。
 
最初は、すごいことを次々にやってのけている過去に「なんだよこんなひと無理じゃん。」という諦めを覚え、あんまりおもしろくないなって思ってたが、結果最後までちゃんと読んで本当に良かった。
 
今の自分に大切なエッセンスが非常に詰まった本だと強く感じた。
 
いいな!と思った5つの言葉
 
① P118〜 「三方良し」の精神
 
 
会社が創業間もないころに、デザイナーがいなくて困っていたというエピソード。
 
そこで、共感する部分が強かったとあるデザイナーさんと一緒に仕事をすべきか悩んだという。
 
以下要約して抜粋。
 
実際、彼は非常に売れっ子で、その世界では有名人でした。
 
しかし、なんとなく「このかんぴょううどんのおじさんは忙しそうだし、中途半端に巻き込んではいけないな」と思いました。
 
わたしは、自分も幸せ、相手も幸せ、周りも幸せ、という三方良しが成立しないと、誰かに物事を頼めない性分なのです。
 
当時の「和える」の状態では、商品を彼にデザインしていただいても、彼がどんな幸せな状態になるか想像できませんでした。
 
 
② P187〜188 「和える」社員に必要な性質とは?
 
 
「常識にとらわれていないこと」
 
これが「和える」の社員に必要な性質です。
 
これから新しいもの、新しい価値を生み出そうとしているときに、
半ば経験を持っていると、その経験が邪魔になってしまいます。
 
「和える」の社員はみな、和える君が生まれた想いを頭で理解するのではなく、
感じて、その意味を自分なりに捉えながら、伝えていってほしいと思っています。
 
完成された、スーパーマン、スーパーウーマンは、「和える」には必要ありません。
 
 
③ P191〜192 「和える」の物件を見つけたとき
 
 
立地や建物の条件を考えながら物件を探すもなかなか見つからなかったという。
 
そこで、条件を5つ絞り、その条件に沿った物件を紹介してもらうと、イメージに合致している物件と出会えたという矢島さん。
 
以下、抜粋。
 
ただし、この物件を直感で「いいな」と思えたのは、
「なんか違う」「なんかいまひとつ」という物件をたくさん見てきた
という経験があったからこそ。
 
そういう経験を繰り返すと、
自分が求めているものが明確になり、「これがいい!」と感じられるようになるのです。
 
この一文は非常に示唆が有るように感じ、自分が創っている映像に関しても同様であるのではないかと思った。
 
これ違うなあ、これじゃないんだよなあ、を繰り返していくことによって、
自分が求めているものがどんどん明確になっていくんじゃないかって。
 
だから、いまは、
頭のなかにあるイメージを具現化して、それが100%じゃなくても、何が足りないかを考えて、
どんなものを求めているのかを明確にしていくことが非常に大事だと感じる。
 
そんな気付きとともに、本来なら「失敗」と捉えられるような経験をすることが大事なのだと改めて感じた。
 
④ P198〜199 & P212〜213 「好き」「楽しい」が一番
 
 
これからは、生活者の顔色を伺いながら、ものを作るのではなく、
 
「こういうものがあったら経済的だけではなく、心身ともに豊かになり幸せなんじゃないか」
 
という提案から始まっても良いと思います。
 
経験がなくても、自分の感性に素直に自然体で考えることができれば、
 
きっと、いえ、必ずビジネスはうまくいくと信じています。
 
儲かるか儲からないかを基準に経営をしていると、
 
つらい仕事はますますイヤになるばかりです。
 
どんなに大変なときも、仕事を続けているのは、
 
やっぱり「好き」という気持ちが強いからだと思います。
 
 
「好きなことをやっている」
 
この気持ちが、自分の感性が磨かれ信じる基盤になり、
 
どんな出来事も乗り越えていけると思うのです。
 
 
私が、職人さんと会ってみたいと思ったのは、
 
今のような仕事がしたかったからではありません。
 
どちらかというと、好きなことをやっていくうちに、
 
点が線になって、線が面になって、いまの仕事になったといえます。
 
私の場合、きっと一つずつの点が、ものすごく楽しかったのだと思います。
 
「日本各地に行ける」「職人さんに会える」「伝統産業品を直接見ることができる」「美しいものに触れられる」
 
そんな楽しい点がいっぱいあって、それをいくつも手に入れたのです。
 
楽しい点をたくさん持っていれば、自ずと良い線が結べて、どんどん結んでいった結果、
 
「あ、魚の形が見えてきた」「こっちはライオンの形をしている」
 
というように、
 
星座(やりたいこと)を発見できるのではないでしょうか。
 
 
この本を読んでいて、アンコールクッキーの小島さんとの話を思い出した。
 
「すべての人間に愛されようなんて言っても無理だから。ほんとに。
 
自分のやってることに良い!って言う人もいれば、ボロクソ言う人もいる。
 
だからね、全員から愛されようなんてそんなの無理
 
人に関してもそうだけど、プロジェクトだったり事業を作るのもそうだと思う。全員から愛される、良いねって言われるプロジェクト、事業なんて存在しない。よく言う人もいれば、悪く言う人もどうせいるから。
 
だからね、結局、誰かの目なんてもうどうでも良いんだよね。
そんなこと気にしてても、嫌いな人がどうせいるんだから、それだけじゃ幸せになんかなれない。
 
だから、結局、自分の幸せなことをやるだけなの。
 
ほんとに。それに尽きるの。
 
だって、自分の好きなことやって、楽しかったらそれでもう幸せだもん。それだけ。
それに対して、誰かが何かを言っても、そんなの気になんないし。だって幸せなんだもん。」
 
 
小島さんにも矢島さんにも共通するのは、
 
「社会への意義」というよりも、
 
「自分の好きなこと・楽しいこと」
 
をめいいっぱいやっているということ。
 
そうなったらもう幸せなわけで、
 
仕事がつらいとかっていうのはあんまりないんじゃないかな。
 
自分を振り返ってみると、
 
「社会への貢献度」みたいなかっこいい部分を強く意識しているけど、
 
同時に、「自分の好きなこと・楽しいこと」を犠牲にしているのではないかと感じた。
 
結局、「社会への貢献度」なんて意識しても、
 
自分は持たなかった。
 
LFAにしろ、東進にしろ、最後まで頑張り続けることはできなかった。
 
でも、IELTSの学習はずっと頑張れた。
 
何が違うか。
 
それは、「好きか、好きじゃないか」ってこと。
 
 
結局、自分は英語を勉強するのが好きなわけで、
 
勉強嫌いな中学生に数学を教えるのは好きじゃないわけである。
 
新しい語彙や表現を覚えて使えるようになるのは好きなわけで、
 
校舎をひっぱるリーダーみたいなのは好きじゃないわけである。
 
 
それだけの話だ。
 
結局、自分が頑張れるのは、
 
いかにそこに、「好き」が介在しているかである。
 
その「好き」が、「仕事」で実現できるのであれば、
 
そりゃ楽しいわけだ。
 
⑤ P203〜204 & P216〜217  仕事とは?
 
 
原点回帰。
 
その仕事は、なんのために?
 
 
「なんのために、今の仕事をしているのか?」
 
たとえば、新卒で営業部に配属されて
 
「一日八十件、電話をしろ」と言われた場合、
 
ほとんどのひとは、
 
「なんで、八十件も電話をしなきゃいけないんだろう」
「すぐに電話を着られるし、断られるし、こんなつらい仕事はいやだ」
 
と苦痛に思うことでしょう。
 
しかし、
 
「この商品のここが素敵だから、ぜひ使って欲しい」
「この商品の魅力をみんなに知ってほしい」
 
と心から思い、
 
その商品の魅力を伝えようと電話をかけるなら、
 
それは苦痛にはならないはずです。
 
つまり、
 
なんのために毎日営業の電話を掛けているのか、
 
という原点・本質を思い出すことで、仕事はずっと楽しくなるのです。
 
そのためには、
 
「その商品がなぜ作られたのか」
「どうやって作られているのか」
「似たような商品がある中、その商品だけにある魅力はどこか」
 
を知らなければなりません。
 
もっというと、
 
なぜその子(会社)が誕生したのか、
親である創業者の想いをどれだけ感じられているのかが大切です。
 
そこまで考えてようやく、
 
「なんのために、この仕事をしているのか」を、
 
少し理解できるようになるのだと思います。
 
 
「ワーク・ライフ・バランス」
 
という言葉があちこちで聞かれますが、
 
私は、ワークとライフは別ものではないと思っています。
 
ライフがあって、ワークはその一部です。
 
 
そして、ワークを抜いたライフは、
 
非常に物足りない人生になってしまうと感じています。
 
たとえば、
 
「仕事は一切せずに、毎日遊んでいてください」といわれたら、
 
きっと3日くらいで飽きてしまいます。
 
今、私たちは毎日忙しく働いているから、ワークとライフを分けたくなっているのではないでしょうか。
 
 
定年後に「何をしていいかわからない」となる話があるように、
 
人間は働くことによって社会と繋がり、
 
自らに何かの存在価値を見出しているのだと思います。
 
労働は、実は生きる活力になる貴い営みなのです。
 
本来、「働く」ことは「お金を得る」という行為ではなく、
 
自分のためだったり、誰かのためだったりしたはずです。
 
そして、その対価がものだったり、「ありがとう」という言葉だったりして、精神的に満たされていたのです。
 
 
ワークがライフの中にある人は、「私は、○○がしたい」という軸のある人です。
 
そのような人は、
 
仕事を通して自己実現をしていきたいと考えているため、仕事へのやりがいを強く感じているのです。